会員紹介

当会には、弦楽器製作者として地道な努力と研究をつづけ、社会に貢献をしてこられた先人が多くおります。VSJの原点として、今後、毎年数名を選び紹介させていただきます。

齋藤 久吉さん

楽器製作の歩み

 突然の原稿の依頼で戸惑ってしまいましたが、思いつくまま製作に関すること、その他を書いて見たいと思います。ドイツのピアノ製作者であるスタンウイーは代々炭焼きを家業としていたようですね。私は炭焼はやった事がありませんが、子供の頃から父親の山仕事の手伝いをしてきましたが、木の事など父親から教わることが多かったですね。山では危ない事が何度かありましたが、貴重な体験もありました。森の豊かな恩寵、そして情操を無償で与えられてきた心の糧もありました。若さの至りで、20代には持山の朴ノ木を伐採、深山から担ぎ出して彫刻をやっていた時期がありました。
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根本 和音さん

●バイオリン製作者を志したきっかけ:もともとのきっかけは自分の父親ですね。話し出すと凄く長くなってしまうんですけど、僕は小さいころから物作りが好きで、父親が音楽家で祖父が家具職人で、僕が物を作るのが好きでなんか音楽関係のモノづくりということでじゃあ楽器を作る仕事に付けばいいんじゃないか、みたいなところから始まっていて、それで長野の番場 順さんの工房を10歳の夏休みかなんかに見学させていただいたのが弦楽器の製作という存在を知ったきっかけですね。その後からバイオリンの演奏を習い始めて、技術職なんで早く始めた方が上達できるんじゃないかということで、中学卒業後すぐにクレモナの製作学校に入学した形です。
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大内 啓さん

バイオリン製作を楽しむ

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小生がバイオリン製作に興味を感じたのは小学生の頃で、同年代の
徳永二男さんが全校生徒の前で演奏したバイオリンの響き渡る音に
感銘したのが切っ掛けでした。
 いつの日か本格的なバイオリンを製作してみたいと夢をみる事に
なった。・・・・

前島 隆生さん

研究製作——私流のアプローチ ——- 木工趣味の極致へ

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出発点:  大学のタンゴバンドの練習にとカールヘフナーを買いましたが手に負えずに放置してしまった。本来の木工好きが目覚め、「作れるかも」と思い立ち型取り を始めたが簡単ではなかった。さらにその原図をコピーして型を作ったのが災難の始 まりでした。・・・・

材料購入: 当初から材木の入手方法がわからず、とある工房を探り当てなんとか1台分を分けてもらいました。・・・・

道具: そこそこの大工道具は持っていましたが タツノヤさんを知る迄は専用の物 は有りませんでしたから曲げは蒸気、ミニ反り鉋はハンズで買った物に反りをつけたり、・・・・・

山口 大地さん

2012年の秋の研究会の時にVSJの会員になってからあっという
間に4年が経ち、池袋での展示会も今年で3度目の出品となりま
した。また今年の9月から晴れてクレモナの製作学校に留学する
ことが決まりました。

●バイオリン製作のきっかけ
 一作目のヴァイオリンを製作したのは2009年夏でした。
 コントラバス奏者である叔父の紹介で親のいとこでもある
 菅沼利夫氏の元で一から製作について教えて頂きました。

高橋 明さん

私が楽器製作のプロとなって最近特に感じることは、楽器作りで一番重要なことは楽器製作に対する熱い情熱や探究心を持ち続けることだと感じます。ただ毎日同じ仕事を続けるだけでなく、仕事に対する情熱や探究心があってこそより一層よい楽器作りへと向上できるのだと信じております。

菊田 浩さん

現在の師匠であるラザーリ氏からは、「美しい楽器とはどういうものか?」を集中的に学びましたが、それは今までの概念をすべて変えるくらい、衝撃的なものでした。

対馬 貞治さん

買ってもらったバイオリンは自分の弟のようであった下宿の息子さんに差し上げてしまったが、今ではその何十倍ものバイオリンになって還ってきたと思えてならないのです

野田 脩次さん

東京在住のお姉様の知り合いという偶然から、世田谷区等々力に工房があったある製作者の先生と知り合う事になったのがきっかけで、この道にどっぷりとつかることになってしまったのです。

佐上 浩三さん

毎日9時間、製作に没頭した。チェロを削るのは体力の限界に挑戦するのと同じで、夕方には倒れ込んでしまうほどでした。

上野 八太郎さん

30半ばのあるときバイオリンを眺めていて、これを自分で作って演奏したらどんなに気持ちが良いだろう。一生に一度でいいからバイオリンを作ってみたいと思ってしまったのである。

佐藤 康夫さん

良い楽器は必ず何か美を感じさせます。またその様な楽器は音もしっかりと出ていて、完璧な楽器はオーラすら感じさせます。

小林 陽一さん

激動の人生の中、変わらなかったのが音楽への情熱。中学生のときバイオリンに興味を持ち、アマティ、ストラディバリやガルネリの文献を調べ、音楽の先生にバイオリンを作りたいと相談した。